加熱炉・乾燥炉
Heating and drying furnaces搬送式・卓上式の主に2タイプの用意が可能です。
防湿コーティング剤などの乾燥に専用の部屋などを用意して1日乾燥させるところを、数十秒で乾燥させることができます。また、生産現場のみならず開発研究部署などでも導入実績があり、同時に防湿庫なども用意が可能です。

加熱炉・乾燥炉とは
about Heating and drying furnaces加熱炉・乾燥炉とは、基板実装工程におけるはんだペースト印刷後やコーティング工程後に必要な乾燥・硬化をさせるために用いられる装置のことです。均一な温度制御を行い、基板全体に熱を安定供給して製品品質を確保することが主な目的です。乾燥炉は湿気や溶剤を蒸発させるために使用され、基板や部品の損傷を防ぐために最適化された温度プロファイルを提供します。一方、加熱炉は特定の温度範囲での硬化・接着工程において、高い精度で熱処理を実行します。

加熱炉・乾燥炉の種類
types of Heating and drying furnaces主なタイプとしては、以下が挙げられます。
■熱風循環式
熱風を循環させて均一な温度分布を実現します。はんだペーストの乾燥やコーティング硬化に最適です。
■赤外線
赤外線のエネルギーを用いて迅速に加熱を行います。特に高速乾燥が求められるプロセスに最適です。
■ニトロゲン
窒素ガスを使用して酸化を抑制しつつ高精度な温度制御が可能です。高信頼性が求められる製品に最適です。
■UV硬化
紫外線を利用してコーティング剤や接着剤を短時間で硬化させます。効率的なプロセスに最適です。

加熱炉・乾燥炉のメリット
MERIT精密な温度制御によって、基板全体の加熱や乾燥を均一に実施することが可能です。
はんだ付けの不良や塗布剤の硬化ムラを防止し、製品の信頼性を向上可能なところが最大の魅力です。省エネ設計の装置では、運用コストの削減も期待でき、自動化や大量生産が効率よく実現できます。
また、窒素ガス併用の装置では、酸化を抑えて高品質な仕上がりを実現し、高付加価値製品の製造に寄与します。そのため、基板実装工程全体の効率化に直結することから、生産性向上とコスト削減を両立させる利便性の高い設備として認識されています。

加熱炉・乾燥炉に用いられる技術
technology
加熱炉・乾燥炉は、温度制御技術が装置の中核を成しており、熱分布を均一にするためのマルチゾーン制御や精密センサーが採用されています。これにより、基板全体に均等な熱処理が可能となり、不良率を大幅に低減することができます。
また、熱の伝導方法には対流方式や赤外線方式などの技術が使用され、省エネルギー設計・高効率ヒーターによる運用コストの削減も叶えることが可能です。加えて、窒素ガス環境での運用が可能な装置では、酸化を抑えた高品質なはんだ付けができます。
加熱炉・乾燥炉を上手に使うノウハウ
know-how加熱炉・乾燥炉を上手に活用するためには、プロセス全体を考慮した運用が最も重要です。
装置の均熱性を活かして部品や基板ごとの適切な温度プロファイルを設計することにより、高品質な結果が導き出されます。特に予備加熱から本加熱までの段階を最適化すると、はんだの付着性や乾燥プロセスの効率を向上させることが可能となります。装置の特性を最大限に引き出すためには、搬送スピードや加熱時間を製品の種類に応じて調整することが非常に有効です。これにより、不良率の低減と安定した製造プロセスを実現することができます。
また、特殊な基板や環境条件に対応するためには、窒素制御や赤外線加熱技術などの装置機能を活用することもポイントです。基板実装の各工程に合わせて実践することにより、加熱炉・乾燥炉のパフォーマンスを最大限に発揮し、生産効率と品質の両立を目指すことができます。

担当者からのご提案
加熱炉・乾燥炉導入のご提案
加熱炉・乾燥炉の導入は、基板実装工程において品質向上と効率化を実現する重要なステップであり、はんだ付け後の接合強度を高めること、特殊塗料や接着剤の硬化を正確に行うことなどには不可欠です。
また、コンパクトかつ省エネルギー設計の装置は、運用コスト削減にも繋がります。導入時には、製造する製品の特性や生産量に合わせて製造現場の課題を明確にし、装置の加熱方式や温度制御機能、搬送速度などを考慮する必要があります。装置の選択から親身にトータルでサポートを行います。ぜひ、重要なステップの第一歩を一緒に踏み出しましょう。
